Dr Januzzi: 新生児あるいは生後約1~2日の乳児でNT-proBNPを測定すると、5000 pg/mL~10,000 pg/mLの範囲になります。これは、周産期、臨月、分娩時に乳児の心拍出量は高心拍出状態となり […]
未分類のFAQ
駆出率の保たれた心不全(HFpEF)患者と駆出率の低下を伴う心不全(HFrEF)患者とでは、ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント(NT-proBNP)のカットオフ値は異なりますか?
Dr Januzzi: HFpEFに対して異なるカットオフ値を用いることは推奨されていません。しかし、駆出率の保たれた心不全では、ルールインの閾値を下回る可能性が高いことが認識されています。300 pg/mLが […]
別の機関から得たヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント(NT-proBNP)の結果は、移行可能ですか?
Dr Januzzi: NT-proBNPとBNPが初めて世に出た当初は、全てのNT-proBNPアッセイが同じ抗体に基づいていることから、基準範囲に関しては非常に類似していました。現在市場に出ているBNPアッ […]
ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント(NT-proBNP)が改善しても臨床エンドポイントが改善されないことについて、どのような見解をお持ちですか?
Dr Januzzi: NT-proBNPは、分単位、時間単位で変化します。これまで、NT-proBNPが改善しても臨床エンドポイントが改善されなかった試験は、短期治療に関するものでした。例えば、Levosim […]
心不全患者ではヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント(NT-proBNP)について、BMIで層別化したカットオフ値を考慮すべきでしょうか?
Dr Januzzi: NT-proBNPについて、BMIで層別化したカットオフ値は推奨されません。その理由は、50歳未満、50~75歳、75歳超の方に対する、年齢で層別化したアプローチ(450 pg/mL、 […]
慢性心不全と急性腎障害を有する患者さんでは、どのようにヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント(NT-proBNP)ガイド下治療を用い、どのようにNT-proBNPの上昇を予測すべきでしょうか?
Dr Sim:シンガポールでは、救急外来の患者さんの受け入れ時にはほとんどの場合、NT-proBNPを測定します。 救急医はNT-proBNP測定について、結果を迅速に得られるよう、かなり積極的に依頼します。 肺炎や急性 […]
駆出率低下を伴う心不全について、治療目標はありますか?
Dr Januzzi:駆出率低下を伴う慢性心不全の場合、目標は1000 pg/mL未満です。1000 pg/mL未満の数値は、心室リモデリングが改善し始めたことを示しています。外来での慢性心不全は、この数値が目標となり […]
ある患者さんにARNiまたはSGLT2iのいずれを投与すべきかの判断において、症状は気にせず、ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント(NT-proBNP)のみを利用すべきですか?
Dr Sim: 診療では、症状とNT-proBNPの両方を考慮に入れる必要があります。症状は無視できませんし、患者さんの病歴を聴取するのに1円もかかりません。これは全く難しいことではありません。NT-proBNPの測定は […]
急性心不全患者では、SGLT2阻害薬の投与をいつ開始すべきですか? また、急性心不全では、こうした新しい2種類の治療薬とネプリライシン阻害薬をどのように併用すべきですか?
Dr Sim: 急性心不全に対するSGLT2阻害薬の使用を検討する治験が進行中です。この結果は数年後に判明する予定です。急性心不全では(PIONEER–HF試験のデザインも同様ですが)、最初の24~48時間後に血行動態、 […]
心不全薬はヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント(NT-proBNP)自体に定性的な影響を及ぼしますか?
Dr Januzzi:特定の治療法により、当該バイオマーカーのアミノ末端部分のグリコシル化の量が変化することがあります。これにより、測定値が変化するだけでなく、代謝が変化して、心不全状態が改善する可能性があります。これに […]
入院から退院までにヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント(NT-proBNP)が30%以上低下している患者さんでは、予後が良好であることが示されますが、肥満の患者さんにも、同じことが当てはまりますか?
Dr Januzzi: 解析の結果、入院中の30%低下が持つ予後的な意義に対して肥満は影響しませんでした。 肥満はナトリウム利尿ペプチドを抑制しますが、肥満患者が心不全で入院した場合は大抵、値は高いです。この数値が想定ほ […]
急性心不全が改善し帰宅する患者さんの退院計画におけるヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント(NT-proBNP)の役割は何ですか?
Dr Sim:NT-proBNPの1回限りの測定は、連続測定ほど有用ではありません。ある患者さんについて、最初は高値だったのが、退院時および退院1ヵ月後時点で数値が低下していることが示されれば、正しい方向に進んでいること […]
糖尿病患者のリスク特定を目的としたナトリウム利尿ペプチド検査の役割は何ですか? また、患者さんに投与する薬剤の決定に役立ちますか?
Dr Sim:アジアでは特に、「糖尿病のX年後にNT-proBNPの測定を開始すべき」というような明確なガイドラインはありません。従来、糖尿病についてはHbA1cを確認していき、患者さんが冠動脈疾患や心不全を発症するまで […]
診断の観点から経験をお聞かせください。駆出率の保たれた心不全(HFpEF)では、ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント(NT-proBNP)をどのように利用しましたか?
Dr Januzzi: 中年者のNT-proBNP正常値は20 pg/mLまたは30 pg/mLであり、おそらくそれほど高くありません。患者さんのNT-proBNPが300 pg/mLで、息切れ、肥満およびある程度の浮腫 […]
COVID-19におけるヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント(NT-proBNP)の役割は何ですか?
Dr Januzzi:COVID-19では、心臓の観点から様々なかたちで徴候が現れることがあります。中でも心房細動がよくみられ、心筋炎に関連するか否かを問わず心筋機能障害(やや起こりにくいとは言えますが、依然として発症す […]