ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント(NT-proBNP)は小児患者さんにも利用できますか?

Dr Januzzi: 新生児あるいは生後約1~2日の乳児でNT-proBNPを測定すると、5000 pg/mL~10,000 pg/mLの範囲になります。これは、周産期、臨月、分娩時に乳児の心拍出量は高心拍出状態となり、体液過剰になる事実と関係しています。乳児はこのほか、出生後数日で利尿により体重が約25%減量します。したがって、生後数日の新生児のNT-proBNP値は、心不全の範囲になることが非常に多いです。ただし、生後1週間から2週間以内には極めて低い値まで低下します。最初の期間の後、数値を解釈するために小児集団で検査が推奨されるのがこの期間です。NT-proBNPが低下しない場合、動脈管開存症、先天性弁疾患または複雑な先天性心疾患などで、体液過剰や圧過負荷の状態にあることが示唆されます。乳児が幼児や前青年期になる頃には、NT-proBNP値は十分に解釈できるようになります。

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