駆出率の保たれた心不全(HFpEF)患者と駆出率の低下を伴う心不全(HFrEF)患者とでは、ヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント(NT-proBNP)のカットオフ値は異なりますか?

Dr Januzzi: HFpEFに対して異なるカットオフ値を用いることは推奨されていません。しかし、駆出率の保たれた心不全では、ルールインの閾値を下回る可能性が高いことが認識されています。300 pg/mLがルールアウトの値であり、300 pg/mL~1800 pg/mLがグレーゾーンになります。駆出率の保たれた心不全患者はグレーゾーンに属する可能性が高いですが、グレーゾーンの範囲では正常とはいえません。そのため、グレーゾーンの患者さんを診察する際は、依然として心不全と診断する可能性が非常に高くなります。実際には、臨床で正確な病歴聴取と身体診察を行い、測定値の解釈に役立てる必要があります。

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