Dr James L Januzzi
Cardiologist, Massachusetts General Hospital. Prof of Medicine, Harvard Medical School
Dr A Mark Richards
Director, Cardiovascular Research Institute, NUHS, Singapore
 

ESCおよびAHAの心不全ガイドラインにおけるナトリウム利尿ペプチド

KEY TAKEAWAYS

  • ナトリウム利尿ペプチドは急性心不全のルールアウトに関する強力な予測値を有することから、初期の検査で使用すべきです。心不全の診断と管理に関する米国および欧州の心臓病ガイドラインにおいて、ナトリウム利尿ペプチドのエビデンスレベルはIAとされています。

動画でお話しいただいた内容:

米国の心不全ガイドラインで、心不全の診断と予後に関するヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメント(NT-proBNP)の推奨レベルはクラスIに分類されています。

心不全の診断および管理とナトリウム利尿ペプチドの関係について最初に取り上げたのは欧州心臓病学会のガイドラインでした。このガイドラインは2016年5月に更新されています。

診断について述べたセクションを見ると、最初に挙げられているのがナトリウム利尿ペプチドです。大きなフローチャートがあり、その中央にナトリウム利尿ペプチドが配置されています。また、レベルIの推奨とその裏付けとなるレベルAのエビデンスが示された主要な推奨事項で、息切れを呈し、心不全や急性心不全の可能性が疑われるすべての患者で、ナトリウム利尿ペプチド値を測定すべきとされています。ナトリウム利尿ペプチド値の測定は重要な初期検査として記載されており、他の情報源からある程度のエビデンスが得られている場合でもナトリウム利尿ペプチドを測定すべきとされています。この検査が強力なルールアウト検査であることが強く述べられています。

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